オーダースーツの作り方

オーダースーツの作り方

オーダーシステム

プレタ・ポルテ

フランス語で「プレ」=「用意できている」と「ポルテ」=「着る」の意味で既製服を指す。英語のレディーメイドと同義だが、日本では高級既製服の意で使われる事も多い。いかにも安価な既製服を指す言葉としては、「既製」や「吊るし」がある。

パターンオーダー

=パターンメイド。一定のサイズ・スタイルのスーツに対して、生地を選択する/袖丈・着丈・ズボン丈など数値化が容易な部位のサイズを変更するなどのオーダーが可能なシステム。0から服を作る発想ではなく、着用したサイズ見本から変更を加えていく発想。

イージーオーダー

花菱縫製㈱が日本で開発した縫製方法で、和製英語。フルオーダーとの明確な差は、「仮縫いが無い」、「工場のラインで生産される」の2点。パターンオーダーよりも変更可能な箇所やスタイル等の選択肢が多い。販売する店舗・縫製する工場によってパーソナルオーダーやハーフメイドなど様々な呼び名がある。イタリア語の「ス・ミズーラ」と同義。

フルオーダー(フルハンドオーダー)

=ビスポーク・サルトリアーレ。昔ながらのオーダーで工場のラインでは無く、職人が手作業で裁断・縫製するものを指(し)、仮縫いがあるのも特徴。厳密には、特殊(工業)ミシン等を使用しない縫製で、一人の職人が1着を縫い上げる全ての作業を行うものと考えられる。 ※仮縫い 本縫いの前にしつけ糸で仮に縫い上げ、試着して貰ってから調整を行った上で本縫いをする事。

仕立の違いについて

店頭ではお客様から「このお店の仕立は、○○オーダーですか?」と聞かれる事があります。上記の各縫製仕様の区分けについて明確な規則があるわけではなく、現在では各仕様がむしろ交ざり合う傾向にあります。フルオーダーっぽいイージーオーダーとか、イージーオーダーに近いパターンオーダー、限りなく既製スーツに近いパターンオーダーなど多種多様です。又、一人一人のお客様によっても各々のオーダースーツに対する意識が異なります。「フルオーダー」を上下セットのオーダースーツと理解している方もいれば、「イージーオーダー」を簡単な作りのオーダースーツと理解している方もいます。当社のオーダーシステムを基準に当てはめると、「イージーオーダースーツ」という事になりますが、オーダースーツの品質は、お客様とのコミュニケーションの質と採寸技術・センス・素材そして実際の縫製技術が合わさって評価されるべきものですので、上記区分によって品質を定義できるものではないと考えています。

もの作りから見た各スーツのメリット・デメリット

プレタ(既製品)は、単品の出来上がりイメージに対して、素材・スタイル等徹底的にこだわって作れるメリットがあります。ある程度複雑なデザインや意匠であっても、連続して大量の着数を製造する事でコスト面のメリットも出しやすい為です。パターンオーダーはイージーとプレタの中間に位置します。基本パターンに対する変更が無く、袖丈、パンツウェストなど「長さ」で計れる部分しか修正しないため、パターンを作りやすく、新しいパターンが出しやすい利点があります。イージーオーダーは細かい体型的な補正や、エリ巾変更、ボタン位置変更などデザイン変更にも対応可能なマスターパターンと変更された場合の他部位との連動まで計算する必要があるので、新しいパターンの導入にはコストと時間がかかります。ハンドの場合は、パターン化されていないため職人のセンス・知識・技術、過去の型紙などが頼りとなります。